COLUMN 【サイクリングスポット】ロコ気分に浸る湘南サイクリング -神奈川県藤沢市-

サーフィンや海水浴といったマリンレジャーのメッカ、湘南。 歌やアニメ、ドラマなどエンターテインメントでも海のイメージが思い浮かんでくる湘南藤沢の街を自転車でロコになりきり湘南の空気を吸い込んでみる。
  • 今回のスポット
  • 県立辻堂海浜公園 交通公園
  • 辻堂海岸
  • 鵠沼海岸
  • 旅館 東屋跡
  • 林家住宅
  • 新林公園(しんばやしこうえん)

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JR辻堂駅。

 

JR辻堂駅に降り立って、近くのシェアサイクルステーションで自転車を借りてスタート。地元にしっかりと溶け込むにはサイクリングのスピード感がちょうど良い。

スマートフォンの地図アプリで藤沢市内の地図を眺めると、とても気になる道を発見。

JR辻堂駅から南へ、県立辻堂海浜公園に向かう道だけが見事に直線で続いている。周辺の道路は斜めだったりカーブを描いたりしているのに、この道だけが真っすぐなのだ。

「駅からどうぞ海へ直進してください」とでも言わんばかりの直線度合いに引き寄せられ、県立辻堂海浜公園を目指した。

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駅近くのホテルに設置されたシェアサイクルステーション。

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JR辻堂駅から真っすぐに県立辻堂海浜公園へと続く海浜公園通り。

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海浜公園通り途中から始まる歩行者用道路(左)と自転車用道路(右)。

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辻堂海岸の歴史。現在は住宅が建ち並ぶ場所はかつては砂地だった。

 

県立辻堂海浜公園 交通公園

海岸に出る手前にある神奈川県立辻堂海浜公園の一角に交通公園が併設されている。

交通公園の入場は無料。園内には自転車の貸出があり、隣接して駐車場も完備しているため休日に子供を連れて自転車の練習ができる。

信号や横断歩道が設けられた模擬道路の他、広い舗装の練習スペースもあり、安全にしっかりと自転車の練習ができるため周辺はもとより都内からも訪れる人が多い。

自転車の練習だけでなく、展示館で様々な乗り物の展示を見たりスカイサイクルに乗って空中散走を楽しんだりと休日に訪れるには絶好のスポットだ。

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県立辻堂海浜公園のシェアサイクルステーション。

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県立辻堂海浜公園 交通公園。入場は無料。

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信号や横断歩道が設けられ、自動車が走っていない模擬道路で自転車の練習ができる。

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スカイサイクルはアトラクションとして楽しむことができる。

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自転車の練習に飽きたら、電車に乗って遊ぶのも良い。

 

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県立辻堂海浜公園の売店。漂う空気は南の国だ。

 

湘南海岸サイクリングロード

県立辻堂海浜公園から陸橋を押して渡り、海岸に出る。

目の前に広がるのは太平洋。ここ、湘南海岸サイクリングロードはナショナルサイクルルートの一つである太平洋岸自転車道の一部だ。

湘南らしく、サーフボードをビーチクルーザーに積んだサーファー達が、砂地のサイクリングロードをゆったりと走っている。

波に乗るサーファーたちを見守るかのように停められたビーチクルーザーもまた印象的。

ロコを気取るなら、旅で湘南海岸に訪れた時には是非ともビーチクルーザーに乗りたくなる。

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鵠沼海岸から柳島までの約8kmの湘南海岸サイクリングロード。

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風によって堆積した砂の上を走る。

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江の島を見ながら走る。

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砂浜の一部は砂地でしか生きる事の出来ない希少な植物が見られるため、立ち入りが制限されている。

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地引網漁が行われている湘南の海。

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林古渓が浜辺の歌を作詞したとされる場所に建つ案内板。

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神奈川県大和市から藤沢市を流れ相模湾へと注ぐ引地川の河口付近。この川沿いにもサイクリングロードが設置されている。

 

明治時代に開発されたリゾート地 鵠沼

海水浴の代名詞的な場所となっている湘南の海。ここ鵠沼海岸は明治19年に海水浴場として開発された歴史ある海水浴場だ。

鵠沼の一帯は大型別荘地として開発されたため、現代に至っても特徴的な家屋が並び軽井沢のような雰囲気がある。

建物を見ながら進むサイクリング、どれも個性的な家屋に楽しさがこみあげてくる。

リゾート気分を味わっていると、東屋の跡 と刻まれた石碑に出会った。

東屋はここ鵠沼の開発を行った伊東将行が明治時代に開いた大型リゾート宿泊施設。明治から大正、そして昭和初期までの約半世紀に渡りこの地の賑わいの中心となった旅館だ。

志賀直哉をはじめ武者小路実篤、芥川龍之介、谷崎潤一郎など数多くの文人達がこの旅館に滞在し文学作品に影響を与えた。

旅館の姿が現存していない事に少し寂しさを感じるが、名だたる文人達の足跡に触れる事ができる。

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文人達に愛された旅館、東屋の跡。

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鵠沼海岸の商店街。

 

林家住宅

東屋跡から先も家屋のバリエーションを楽しみながらサイクリング。

国の登録有形文化財である林家住宅を発見。

1937年に建築された切妻屋根の木造住宅は歴史的景観に寄与しているという事で2014年に登録有形文化財となった。

1958年に改築はされているものの、昭和初期の和洋折衷の建物の趣を現在に伝え、風格のあるデザインが際立つ。

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国の登録有形文化財、林家住宅。

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境川沿いのサイクリングロード。

 

緑の宝庫 新林公園(しんばやしこうえん)

国道と境川を渡り、新林公園(しんばやしこうえん)へ。16.2haの面積を持つ園内は緑豊かでバードウォッチングをするのにも良い施設。

中には江戸時代の1841年に棟上げされた古民家が展示されていて、当時の丁寧な暮らしを伺う事ができる。

畳の間や障子に旧家らしい雰囲気が漂う。

小鳥のさえずりが聞こえる林の中に立つ古民家の見学はタイムスリップしたかのようだ。

池で水生生物の観察に興じる子供たちを眺めながら、しばらく休憩をしていこう。

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藤沢市新林公園(しんばやしこうえん)。

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長屋門。

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古民家。内部が見学可能。

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整然とした家屋内部。

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土間から見学する。

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新林公園内(しんばやしこうえん)の池ではバードウォッチングや水生生物の観察も楽しめる。

 

江の島弁財天道標

新林公園から江の島へと続く道は、江の島弁財天に参拝する参拝客が通った道。鉄道の無い時代、東海道からここを通って江の島へ。

道沿いには道標や道祖神が今でも残り、当時の面影を忍ばせている。

四季を通じて観光客で賑わう江の島だが、このかつては参拝客で賑わった通りは静かでサイクリングで通るのに最適。

途中あるカフェで休憩も入れながら、最終目的地の江の島を目指そう。

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阿修羅の道祖神。

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江の島弁財天道標。

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江の島へと続く道。

 

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江ノ島電鉄 江ノ島駅のピコリーノ、「江のピコ」。車止めにとまる小鳥のオブジェには地元の方お手製、手編みの服が着せられている。季節毎に着せ替えられ、フォトスポットとして人気がある。

湘南に浸るならサイクリングで

夏場の天気予報やニュース映像でも風物詩的に紹介される湘南の海。

映像に映る景色は混み具合が印象的だ。

鉄道や自家用車でのアクセスが代表的だが、周辺の駅からシェアサイクルで巡ると混雑から回避できるだけでなく、様々なローカルな湘南を見つける事ができる。

ゆっくりとしたロコな気分を湘南で味わうなら、サイクリングが最適だ。

 

  • 【サイクリングスポット】ロコ気分に浸る湘南サイクリング -神奈川県藤沢市-
  • JR辻堂駅~辻堂海浜公園 交通公園~辻堂海岸~鵠沼海岸~旅館 東屋跡~林家住宅~新林公園~江ノ島電鉄 江ノ島駅
  • 距離:10km
  • 消費カロリー:約200kcal
  • シェアサイクル:藤沢市内各所にハローサイクリングのサイクルステーションがあります。
  • 江ノ島電鉄 SHONAN PEDAL WEBサイト
  • 藤沢市観光協会 WEBサイト

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