COLUMN 【サイクリングスポット】着陸してくる飛行機を間近に見る土手 ~大阪府豊中市~

服部天神駅-豊島公園-豊中文化芸術センター-千里川土手(大阪国際空港)-曽根駅。約5km。大阪空港脇にある千里川土手を訪れるならシェアサイクルで行くのがおすすめ。飛行機を間近に見ながら童心に返ってペダルを漕ぐ事ができるだろう。

大阪国際空港

大阪府豊中市、池田市、兵庫県伊丹市にまたがる大阪国際空港は伊丹空港の愛称で呼ばれ、西日本のハブ空港として日本全国から毎日多くの飛行機が離着陸を行っている。

滑走路を望む事ができる豊中市の千里川土手には、大阪の上空から着陸してくる飛行機を間近に見るために、全国の飛行機ファンはもとより絶好の映えスポットに訪れる数多くの人たちで賑わいを見せている。

この映えスポットである千里川土手へのアクセス方法として人気があるのが、実はシェアサイクル。豊中市は南北を阪急宝塚線、北大阪急行電鉄が通っているが、東西への公共移動手段にはバスが利用されている。しかしながら、バスの往来の無い細い道も多いため自転車での移動、特に旅行者には市内各所に設置されたシェアサイクルでの移動が大変便利というわけだ。

そこで今回は、大阪市内から阪急電車で移動して服部天神駅をスタートしてシェアサイクルで千里川の土手を目指した。

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足の神様 服部天神。

足の神社

服部天神駅のすぐ近くにある服部天神宮。少彦名命と菅原道真が合祀されている神社は「足の神様」として知られている。

菅原道真が大宰府へ赴く際に、この近くで脚の病気に罹り、この神社の医療と健康にご利益がある少彦名命に祈願したところ平癒した。

その後、天神信仰から菅原道真を祀り故事にちなんで足の神様となったのが由来だ。

境内には菅原道真公の像とともに、わらじ堂と呼ばれる御堂があり、足の病気が治るようにと訪れる参拝客がわらじを奉納していく。

病気以外にも、サイクリングをはじめ、マラソンや野球、登山など様々なスポーツ愛好家が訪れ、大会前などに怪我や故障が無いよう祈願をする神社としても知られる。

つまり、これから元気にサイクリングを始めるには絶好の場所という事だ。

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10月に行われる足祭りには下駄が並べられる。

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シェアサイクルやシティサイクルは西側の駐輪場が利用でき、スポーツバイクは画像右手にあるスタンドを利用して駐輪が可能。

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足の守護、サイクリングはもちろん、マラソンや野球といったスポーツをする愛好家も多く参拝に訪れる。

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服部天神境内にある菅原道真公像。

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服部天神駅ハローサイクリングステーション。

ワニがキャラクターの高校野球発祥の地・豊中

服部天神駅からスタートし、大阪国際空港に向かう道沿いのそこかしこでワニのキャラクターを目にする。どうやらこのワニは豊中市のマスコットキャラクターのようだ。

途中にある豊島公園に立ち寄ると、公園内にある野球場「ローズ球場」には入口にワニが野球をしている姿が描かれ、「高校野球発祥の地・豊中」と掲げられていた。

この豊中市、1915年に現在の高校野球の前身、全国中等学校優勝野球大会が行われた記念すべき土地なのだ。当時の参加出場校は10校。まだ球場としての施設は無く、豊中グラウンドという運動場での開催となったようだ。

※豊島公園内は自転車の走行は禁止されているため、駐輪場に駐輪しておく、もしくは園内は自転車を降りて歩行してください。

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ワニがキャラクターの豊中市。

しかし、何故大阪の豊中でワニなのだろうか?豊中ローズ球場を過ぎ、次に向かった先は豊中市立文化芸術センター。ここに、ワニの骨格標本のレプリカが展示されているという情報を得た。

豊中市立文化芸術センターに入り、お目当てのワニについて尋ねると、地下フロアへと繋がる階段の吹き抜けに展示されているという。早速見に行くと、想像していたよりも大きな恐竜骨格標本のような骨が眼に飛び込んできた。

1964年に豊中市内にある大阪大学豊中キャンパス内で発掘された全長7mほどのマチカネワニの化石は30万年~50万年前のものと推定され、化石標本が大阪大学総合学術博物館に保存され、その標本レプリカが大阪を始め全国各地に展示されている。

壁面に這うように展示されたマチカネワニの骨格は今にも動き出しそうな雰囲気。ワニが壁面を這う事は無いとは思うが、この雰囲気に圧倒される。

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豊中市立文化芸術センター。

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全長7mほどの大きなマチカネワニ化石標本レプリカ。

千里川の土手

豊中市立文化芸術センターでワニキャラクターの謎を解いたら、目的地の千里川土手へ移動だ。

google mapsでも千里川土手 と表記されている土手へと向かった。

空港に近づくにつれ、見える飛行機の大きさも大きくなってくる。こういう状況は何故か童心に返り、心がはしゃいでいる感覚が分かるというもの。期待を胸にその土手に到着。

背丈ほどの高さの草木が生い茂る土手に見える人だかり。これが大阪屈指の飛行機映えスポット、千里川土手だ。

土手沿いに走る道は砂利道となっているので、パンクなど注意が必要。ちょっとしたグラベル気分が味わえるのも魅力的な場所となっている。

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奥に人だかりが見える。

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滑走路の着陸側の外れにあり、多くの見物客が訪れる。

看板があるわけでもないこの場所は、誰もいなかったら通り過ぎてしまうかもしれないような、まさに川の土手。しかし平日の昼間だというのに多くの見物客が訪れていて、着陸してくる飛行機に向かってシャッターを切る姿を見る事ができる。

中には次の着陸機について情報をアナウンスされている方もいて、「羽田から14:05到着の全日空○○○○便は鬼滅の刃です。」と丁寧に説明されていた。

一見すると殺風景な空間ではあるものの、空港建物内よりも詳細を伝えるアナウンス、頭上を通過する機体によって特別なエンターテインメント空間となっていた。

そうこうしているうちに着陸態勢の機体が見えてくる。なかなか見る事ができない機体正面に位置取りカメラを向ける。

無我夢中になって誰もがシャッターを切ってしまうだろう、この状況。初めてここに来たら、もはや映えているかどうかは関係なくシャッターを切る事になる。

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着陸をする飛行機を正面から見る事ができる。

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ほぼ目の前を通過する機体。

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着陸の瞬間の「プシュっ」という音と共に立つ白い煙に心が躍る。

大阪国際空港へのアクセスはシェアサイクルが便利

千里川土手を楽しんだ後は、空港内で休憩をとったりショッピングを楽しんだりしながら阪急宝塚線へと向かうと良いだろう。豊中市内はハローサイクリングのステーションがそこかしこに設置されているため非常に効率的にスポットを巡る事ができる。

特に、この大阪空港脇にある千里川土手を訪れるならシェアサイクルで行くのがおすすめ。飛行機を間近に見ながら童心に返ってペダルを漕ぐ事ができるだろう。

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