COLUMN 自転車のルール・自転車利用安全五則を守って楽しく安全にサイクリング♪

自転車は移動手段としてだけではなく、趣味としても魅力たっぷりの「乗り物」ですが、乗り物なので当然そこには「ルール」「法律」が存在します。今回は見逃しがちな、そして忘れられがちな自転車を取り巻くルールや法律について、改めて直していこうと思います。是非皆さん、安全で安心なサイクルライフのためにも、これらを守って楽しんでいただければ幸いです。

  1. 自転車は「軽車両」
  2. 自転車利用安全五則
  3. もし守らないと・・・?
  4. 事故のリスク
  5. ルールを守って安全なサイクリングを!

1 自転車は「軽車両=車の仲間!」

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自転車は道路交通法上では「軽車両」に分類されます。

つまり「車の仲間」です。

ここをまずは認識することが重要です。なんとなく言葉では理解しているけれど、意識までされている方は少ないのではないでしょうか。バッチリ意識されている方は、是非その認識を周りの人にお伝えいただければ幸いです。

つまり歩行者感覚ではダメと言うことです。

軽車両ということは次に解説していくように「守るべきルールや法律」が絡んできます。

 自転車安全利用五則

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「自転車安全利用五則」と言う言葉をご存知でしょうか?

警視庁より平成19年7月10日に発表され、令和4年11月1日に更新された自転車の安全利用に関する規則です。

他にもたくさんルールが存在しますが、まずはこの五則を守ることが、出発点となります。具体的にみていきましょう。

1.車道が原則、左側を通行 歩道は例外、歩行者を優先

  自転車は、車道が原則

  道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられています。したがって車道と歩道の区別があるところは車道通行が原則です。

  *罰則:3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金

  車道は左側を通行

  自転車が車道を通行するときは、自動車と同じ左側通行です。道路の中央から左側部分の左端に寄って通行してください。

  一方通行道路で「自転車を除く」の補助標識があり、自転車の規制が除外となっている場合に通行(逆行)する場合も同じです。

  *罰則:3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金

  

  歩道は例外

  普通自転車が歩道を通行することができる場合

  ➡ 歩道に「普通自転車歩道通行可」の標識等があるとき。

  ➡ 13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者、身体の不自由な人が自転車を運転しているとき。

  ➡ 道路工事や連続した駐車車両などのために車道の左側部分を通行するのが困難な場所を通行する場合や、

   著しく自動車の通行量が多く、かつ、車道の幅が狭いなどのために、追越しをしようとする自動車などの接触事故の危険性がある場合など、

   普通自転車の通行の安全を確保するためにやむを得ないと認められるとき。

   自転車道があるところでは、道路工事などやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければなりません。

  *罰則:2万円以下の罰金又は科料

  路側帯を通行できる場合

  自転車は、歩行者の通行に大きな妨げとなる場合や白の二本線の標示(歩行者専用路側帯)のある部分を除き、路側帯を通ることができます。

  ただし、左側部分に設けられた路側帯を通行してください。
  その場合は、歩行者の通行を妨げないような速度と方法で通行しなければなりません。

  平成25年6月14日公布、12月1日に施行の「改正道路交通法」により、「自転車等軽車両が通行できる路側帯は道路の左側部分に設けられた路側帯」に限定されました。

  *罰則:3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金

  歩道は歩行者優先

  自転車が歩道を通行する場合は、車道寄りの部分を徐行しなければなりません。歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止しなければなりません。

  *罰則:2万円以下の罰金又は科料

  自転車が歩道を通行する場合は、車道寄りの部分を徐行しなければなりませんが、歩道では自転車同士による相互通行することが可能です。

  その際、歩行者の動向に注意することはもちろん、すれ違う自転車に危険を感じる場合は、自転車を降りて、自転車を押して歩きましょう。

2.交差点では信号と一時停止を守って、安全確認

  信号は必ず守る

  自転車は、道路を通行する際は、信号機等に従わなければいけません。

  特に、横断歩道を進行して道路を横断する場合や、歩行者用信号機に「歩行者・自転車専用」の標示のある場合は、歩行者用信号機に従わなければなりません。

  歩行者用信号機の青色信号の点滅の意味は、黄色信号と同じです。

  次の青色信号になるまで待ちましょう。

  *罰則:3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金等

  交差点では一時停止と安全確認

  一時停止標識のある場所、踏切などでは、必ず止まって左右の安全を確認しましょう。

  *罰則:3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金

3.夜間はライトを点灯

  夜間は必ずライトを点灯する

  無灯火は、他から自転車が見えにくくなるので非常に危険です。安全のため、夜間はライトを点灯し、反射器材を備えた自転車を運転しましょう。

  *罰則:5万円以下の罰金

4.飲酒運転は禁止

  飲酒運転は禁止

  お酒を飲んで運転することは、非常に危険です。自動車の場合と同じく酒気を帯びて自転車を運転してはいけません。

  また、酒気を帯びている者に自転車を提供したり、飲酒運転を行うおそれがある者に酒類を提供したりしてはいけません。

  *罰則:5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(酒に酔った状態で運転した場合)

5.ヘルメットを着用

  ヘルメットを着用

  自転車を運転する場合は、事故による被害を軽減させるため、乗車用ヘルメットをかぶりましょう。

  児童や幼児の保護者は、児童等が自転車を運転するときや児童等を自転車に乗車させるときは、児童等に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければなりません。

  成長過程の子どもは体の重心位置も不安定で、転倒した時、頭部に重大なダメージを受けることがあります。

  児童等が自転車に乗るときはもちろん、幼児を幼児用シートに乗せるときも、幼児用ヘルメットの着用をお願いします。

  

  令和5年4月1日から、自転車を運転する場合は、年齢に関係なくすべての利用者が乗車用ヘルメットをかぶるように努めなければならなくなります。

  頭部を守るためにも乗車用ヘルメットをかぶって自転車に乗りましょう。

  

3 もし守らないと・・・?

道路交通法上は「軽車両」に分類されそこにはきっちりと法律が根拠としてあるわけですから、違反をすると罰則が課せられます。

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例えば信号は誰しもが必ず守らなければなりませんが、信号無視をすると悪質な違反の場合は「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金等」が課せられる可能性があります。

他には夜間の無灯火運転。自転車は、夜間はライトを点灯しなければいけませんがこれを違反すると「5万円以下の罰金等」が課せられる可能性があります。

また、これまでは運転者のルールやマナーの話でしたが、自転車の整備という意味でも守るべきことがいくつも存在します。例えば安全に停止するために不可欠なブレーキですが、これを装着しない状態で走っていると「5万円以下の罰金等」が課せられる可能性があります。

これらの罰則を受けないために守ると言うわけではなく、安全安心に、事故なく、怪我なく日常生活を過ごすために、自転車に関するルールを守っていただければ幸いです。

4 事故のリスク

そして何より事故を起こさない、起こさせないためでもあります。

自転車事故は年々増加傾向にあり、社会問題にもなりつつあります。自転車の便利さが見直され、世界的需要が急増し、日常生活の移動だけではなく配達業などにも活用されるようになりました。

残念なことですがそれと比例するように事故が増えていっています。おそらく今後も増加することが予想されます。

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自転車事故はそのほとんどが被害としては小さなものです。ちょっと自転車が壊れたり、少し擦り傷を追うくらいで済むものが多いです。実際に皆さんも少なからず怪我をされたり故障したことがあるのではないでしょうか。そしてそれは「たまたま運が良かった」だけの可能性があるのです。

自転車は実はものすごく防御力の低い乗り物と言われています。何故なら身体が晒されているからです。そして乗車している人の重心が高い。つまり転倒時には頭から地面に落ちる可能性があると言うことです。外傷リスクが非常に高いとも言い換えることができます。

パッと手をつくことができれば良いですが(それでも手のひらはボロボロになりますが...)もしそれが間に合わず、あるいはあまりに突然のことでどうしようもなく、頭から地面に叩きつけられれば......。その被害は想像に難しくありません。

滅多に起こることのない「万が一」の例だとは思いますが、その万が一を起こさせないことが何より重要です。もし事故が起こってしまった場合のことを想定して、安全運転を心がけましょう。


5 ルールを守って安全なサイクリングを!

自転車は車やオートバイと違って免許がいらない分、小さなお子様からご年配の方まで、誰でも乗ることができる便利な乗り物です。移動手段として日常に溶け込みやすく、また排気ガスを排出しなければ電気も不要ですので、エコな乗り物としても注目されています。

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免許がいらないからこそルールや法律を自制心を持って守ることが重要です。特に自転車を趣味にしていると、普通の人よりも自転車に乗る時間が長くなり、様々な道路状況に身を置くことになると思います。ルールを守って安全なサイクリングをお送りください。

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